「Ｐのカード画」

同じ内容の怖い夢を繰り返し観ることが、僕はよくあるんだ。たぶん、死んで成仏できないとはこんな状況かなと考える。恐怖と絶望の無限ループ。死にたいと思っても赦されず、徐々に自意識が崩壊し、自らが悪夢の部分となっていくあの諦念。

子供のころから悪夢ばかりの夜だけど、稀に、会ったこともない美しい女性が夢に現れて、素敵なことをしてくれる。とびきり好みの女の子には、恋することだってある。そんな時にはこんな風に考える。彼女は僕の夢に来てくれた幽霊で、いつかは屹度、また遭えるはずだと。今夜も再会を願って眠りにつこう。目覚めないときは、死んでることになるが、あの娘たちと永劫に過ごせるなら、それも悪くない。

2016.10